初めての船旅 / フェリー泊(苫小牧から大洗)後編

木曜日, 11月 17, 2022

フェリー

t f B! P L

後編

  1. 苫小牧到着
  2. フェリー乗船(苫小牧フェリーターミナル)
  3. フェリー泊(深夜便)
  4. フェリー下船(大洗フェリーターミナル)
  5. 結びにかえて

    (前編より)



6/10.苫小牧到着

・ここが苫小牧駅か
・台風襲来(その2)
・旅の中止?
・即断即決
・ギリギリまで旅を続ける
・苫小牧「酒処しじみ」
・苫小牧駅でバス待ち
・バスがきた(その2)
・苫小牧フェリーターミナル到着

古くから港町として名高い苫小牧の主要駅「苫小牧駅」

北海道の主要6港のうち一つ。

北海道の港の数自体は30〜40港ぐらいと。いつか北方領土が返還されたらこの数も増えるんだろうなと。

ちなみに、国際拠点港湾という要するに国際ハブコンテナ港は、日本には国際拠点港湾18港(国際戦略港湾5港)らしい。


うーん、そのわりには鉄道の苫小牧駅は地味ね。

苫小牧フェリーターミナルが広かったから、苫小牧駅ないしは苫小牧駅周辺も広くて活気があるのかと勝手に思っていたけど、違うな、なんというかこう活気がないな。

駅の建物は立派だし、周囲にはビジネスホテルなども複数あるし、向かい側にはMEGA・ドンキホーテもあるし、バスやタクシーなども行き交いはしてるけど、なんだかこうもっとね。

こうやってみると、本州(内地)から苫小牧にダイレクトに行く手段というのは、ほぼほぼフェリーぐらいなんだろうなと。フェリー泊の人気がもっと再燃したら、この苫小牧駅もより一層の活気が出てくるんだろうなと。


で、軽く散策もそこそこに、水戸駅同様に荷物をコインロッカーに預ける。

・ここが苫小牧駅か
・台風襲来(その2)
・旅の中止?
・即断即決
・ギリギリまで旅を続ける
・苫小牧「酒処しじみ」
・苫小牧駅でバス待ち
・バスがきた(その2)
・苫小牧フェリーターミナル到着



とりあえず、雨宿りと小休憩を兼ねて、MEGAドンキホーテ苫小牧店へと向かう。


その前に、一瞬だけスケボーで滑る。これで、隠しイベントの北海道の地でスケボーに乗るを達成。


からの、1Fのミスドに入る。ハロウィンはまだ1ヶ月先なのにもうそういう商品がある。

天気予報をみるかぎり、今日、明日と雨模様なのには変わりない。


そんな悪天候の中で札幌に行って1泊したところで、なんかピンとくるものが思い浮かばないのと、さらにその翌日に向かう新潟の天気も確実に晴れになるという保証がないなと判断した。

そこで、いまのいままですっかり忘れていたことがあった。

小樽から新潟行きのフェリーのチケットを予約手続きしていないことに。

「新日本海フェリー」のサイトを見る。

欠航のお知らせはとくになさそうか。


予約ページを見ると、席というか枠は、全部、埋まっている。連休だからか。


いやー、すっかり予約をしておくことを忘れてしまった。

旅行当日にバスの中か、フェリーの中ででも予約しておこうかなと思ったけど、それをすっかりと頭の中から抜け落ちていた。

もしかしたら、その時点ですでに予約がいっぱいになっていた可能性も十分にあるが、それならそれで、別の予定に変更する時間が多いにあったなと。反省。

そもそも、北海道(苫小牧)に着いた時点で、その日の宿の確保もしてなければ、北海道を抜け出すルートも確保していないという、で、いまの悪天候とは真逆の清々しいぐらいのノープランっぷり。

っていうか、フェリー泊、フェリー旅行人気あるじゃん。

それはともかく、これで往路が断たれてしまった。

・ここが苫小牧駅か
・台風襲来(その2)
・旅の中止?
・即断即決
・ギリギリまで旅を続ける
・苫小牧「酒処しじみ」
・苫小牧駅でバス待ち
・バスがきた(その2)
・苫小牧フェリーターミナル到着


その気になれば、飛行機とか電車、新幹線とかいくらでも北海道脱出のルートあるのだが、懸念点はとにかくこの悪天候。あれこれと移動する気がなくなってくる。


悪天候というか台風。各交通期間への影響に注視せざるをえないなと。

もうこの日しか休みがないというのなら悪天候でも多少は旅行を続ける意義もあるけれど、そういうわけではない。しかも一人旅。かつ、今回の旅の目的は北海道観光などではなく、フェリー泊そのもの。それが旅の目的の9割。

で、それは3時間前に達成した。

とりあえず、ここで考えたことは、帰るという視点ではなく、ゼロベースで現時点において苫小牧駅から東京へ旅行しに行くとしたらどんなルートが可能かということで調べみることにした。


ほう、商船三井フェリーの深夜便(午前1時30分発)が空いてるのか。

そういえば、なんかついさっき似たようなことを考えたなと。

こうやってみると、本州(内地)から苫小牧にダイレクトに行く手段というのは、ほぼほぼフェリーぐらいなんだろうなと。 

 

・ここが苫小牧駅か
・台風襲来(その2)
・旅の中止?
・即断即決
・ギリギリまで旅を続ける
・苫小牧「酒処しじみ」
・苫小牧駅でバス待ち
・バスがきた(その2)
・苫小牧フェリーターミナル到着

ここでのポイントを整理すると、
  1. このまま悪天候の中、宿無し、フェリー往路なしで、あてもなく一人旅を続ける(現状保守)

  2. とりあえず、苫小牧ないしは札幌で今夜の宿だけでも確保し、今後については明日の朝の状況を見て判断する(現状改革)

  3. いまなら、深夜便で東京まで行ける(宿ありで大洗港に戻れる)便があるためそれを利用(現状変則)
この3つのどれかを選択することとなる。

手続き的に簡易で、より確実、そしてなるべく低負担なのと判断した結果、3を選択することとした。

理由は、宿と帰路がセットになっていて、宿泊代と宿泊日数を節約できる?

いまいる苫小牧から移動する必要がない。

そして、フェリーの夕方便を乗ったその足で深夜便も乗ってみたくなった。



深夜便のチケットの手続きをする。

空き状況によるのだろうけど、こっちは結構あっさりとギリギリでも予約取れるのかと。

こんな調子で、小樽から新潟へのフェリー予約も当日でもできるんだろうなと数時間前まで思っていたけど、あっちはあっちで人気があるんだろうなと。

スマホで予約受け付けができて、とりあえずはコンビニ支払いを選択する。


通知メールが届いた。

さっそく、コンビニに行って支払いしてくるか。


人生で初めてのセイコーマートというコンビニに入った。

オレンジ色のお店と。うーん、まぁ普通のコンビニ。

スマホの画面に表示されたバーコードをピッとスキャンしてもらうタイプではなく、
レジ前で番号を自分で手打ちするという方式。少しだけ手間取った。

支払いを済ましてしばらくすると支払い確認メールがきた。この通知メールがくるまでのリードタイムはわりかし早くてなかなか好感がもてた。



苫小牧駅に着いたときに撮っておいたフェリー行きの時刻表。

今日は9月23日(祝・金)だから、見方が正しければ、苫小牧フェリーターミナル行きのバスの[20:13]の便がラストだと思ったほうがいいよなと。

[22:40]とかでもおそらくは大丈夫そうなのだろうけど、土地勘ゼロのところであまり遅くまで出歩くというのも無防備すぎるし、ないより雨が強くなる一方だしなと。

さて、いまは16時半。バス時刻まで賞味3時間はあるな。

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・バスがきた(その2)
・苫小牧フェリーターミナル到着

旅行の事前下調べ中に苫小牧駅周辺の飲み屋・居酒屋について調べてみると、場所的に飲み屋街というか飲み屋通りみたく密集しているエリアがあることに気づいた。

苫小牧に1軒だけあるというなんとも味わい深い外観の立ち飲み屋には寄ってみたいなという程度で、あとは例のごとくまったくのノープラン。


その、苫小牧に1軒だけあるという立ち飲み屋についた。

雨が降りしきるなかを向かって行ってみたものの、どうやら営業中ではなさそう。
準備中の感じもしない。

仕方ないか。

で、飲食店通りのエリアに到着。

しかしどこも空いてない。いまはもう17時前というけど開いてない。

思い当たる節はある。それは今日は祝日だということ。かつ天気は雨だということ。お店としては期待できる集客力はないよねと。

とりあえず、17時からオープンらしきに向かって準備しているお店を見つけた。

17時になって入ってみた。




お店の中はオシャレで落ち着いた感じの和風系の飲み屋。

若い店員さんがいたがとくに話しかけてくる感じもなく、3品、2杯でサクッと済まして退店。

デート向きのお店。という感想。写真だけ載せておく。

お店を出てみると雨は降っているのだが、さっきまでは暗かった他のお店がポツポツと看板が付いて明るくなってるのが見えた。

なるほどね、こういう感じか。っていうか、これが当たり前なんだろうな。

東京のお店の場合、営業する少し前には立て看板が出ていたり、店の入り口には「OPEN / CLOSE」の看板が掲げられたりとかして、なんとなく今日は営業するんだなとか、もうそろそろで営業開始だなというのが分かったりする。

でもむしろそっちのほうが少数派で、営業時間1分前にピカッと店の看板が点くのが大多数なんだろうなと。

念の為、もう一度、立ち飲み屋のお店のほうを覗いてみることにした。


その道中に見かけたシブい出で立ちの焼き鳥屋。

雨で濡れた地面も相まっていい感じを醸し出してる。

お店のドアの前まで立ち入ってみたが、さすがにドアを開けて入る勇気がなかった。

ちょっとしたメニュー表なり、お品書きなり、営業時間とかの貼り紙が一枚貼ってあるだけでもだいぶ入りやすくはなると思う。

でも、もしこういう地元の常連客だけで成り立っている方針のお店だとしたりする場合、お邪魔になるよなと。

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・苫小牧フェリーターミナル到着


再度、立ち飲み屋ほうを覗いてみたが、やはり営業はしていなかった。

一方、最初に様子を見に行ったとき、同じ区画にて、うっすらと灯りがついてるお店が1軒あることに気付いた。

こっちにも小さな飲み屋があるんだな。でもお店はまだ暗いし良くて準備中なのかなという感じでいた。


その小さな飲み屋がいま見てみると明るい。
明らかに営業中な感じを出してる。

しかし、お店の外から分かることは、店名のみで、料金などはまったくもって不明。

ネットには好意的な口コミはあるものの、数も少ないしすべて好意的だし、これは東京だったら明らかに身内によるサクラとみなされるような状態。

でも、もう他にお店を探す気力もないし、小ぢんまりとしたお店は好きだから勇気を出して入ってみるか。第一、この感じの看板のフォントで高級店ということはまずないだろうと。


まずは店内を覗いてみよう。

場合によっては一見さんお断りで入れないとか、1時間後に貸し切り状態になる的なパターンもあるわけだし。

勇気を出して店内に入ってみると、店内は外観の間取りからも分かるとおり、カウンターのみで6席ほどの小さな和風系のお店だった。まだお客さんは誰もいない。

店員さんというか店長に「一人です」と伝えると、「どうぞ」と少し戸惑いつつな感を出しつつもそこは愛想よく席へと案内してくれた。これは幸先いいなと。

「とりあえずビール?」と店の人から先に言われて、とりあえず中ジョッキのビールを頼むことに。

最初のビールはうまい。

東京からきたと、多分、店の人からしたら苫小牧旅人あるあるの話を訊いてて、とはいえさすがにこの悪天候と連休前での来店は珍しいと。

しばらくすると、常連の人が一人、入ってきた。

さらにしばらくすると、もう一人、常連の人が入ってきた。

手狭な店らしく、一気にお店に活気が出てきた。



「じゃがバターと塩辛」
すぐ出てきた、ホクホクしてて美味い。

「イカのホイル焼き」
すぐ出てきた。肝のホロ苦さが美味い。

「さんまの塩焼き」
ちょっと待ったらすぐ出てきた。旬のものは美味い。

オススメメニュー 一覧
ブラックボードにピンク色で視認性抜群。
時間があれば、全部、注文したかった。
お持ち帰りが可能かどうか訊けばよかった。

「生ハム盛り合わせ」
常連の人が頼んでた。美味しそうだった。

そして、自分があらかた食べ終わり、会計をする時点でまたもう一人と常連らしき人が入ってきた。繁盛店だなと。

お店を出た。


ふむ、この店は当たりだな。

外は相変わらず小雨が降っていた。

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・苫小牧駅でバス待ち
・バスがきた(その2)
・苫小牧フェリーターミナル到着

苫小牧の飲み屋街から苫小牧駅までは歩いて片道15分ぐらいはかかる。

20時のバスを逃すと、フェリーターミナルまでは歩いていかなければならない可能性が高くなるかもしれず、それはなんとしても避けなければならない。

こういう移動に縛りが出てきてしまうという点においては、バイクや車ではない徒歩のデメリットを痛感する。

けれども、そもそも徒歩じゃないと、さっきの居酒屋とかには立ち寄れないわけで、「乗り物の運転」と「飲酒」はトレードオフと。


バス停に着いた。

すでに先頭で一人で並んでいる人がいたので、その後ろに2番目として並ぶことにした。
時間が近づくにつれて、自分の後ろにも一組二組と荷物をもった人が並ぶようになった。とはいえ、その数も二組までと。

・ここが苫小牧駅か
・台風襲来(その2)
・旅の中止?
・即断即決
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・苫小牧「酒処しじみ」
・苫小牧駅でバス待ち
・バスがきた(その2)
・苫小牧フェリーターミナル到着

予定時刻から遅れること7,8分かな。バスがきた。それにしても、東京駅発以外は全部のバスが数分遅れだったなと。

さすがに先頭で待ってた人も予定時刻から5分後ぐらいのときに「バス来ますか?」と一瞬こっちに声を掛けてきた。

声を掛けたくなる気持ちは分かる。互いにこの後、深夜便に乗る乗客という目的は一致してるわけだし。

苫小牧駅から苫小牧フェリーターミナルへは、体感的に15分ぐらいで到着した。


・ここが苫小牧駅か
・台風襲来(その2)
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・苫小牧駅でバス待ち
・バスがきた(その2)
・苫小牧フェリーターミナル到着


バスを降りて、バス停で先頭に並んでいた人の後ろを付いていくことにした。

自分の後ろにも同じ方向の人がいる。

そして、窓口の前。

あれ「苫小牧〜八戸」行き?、はて。

フェリー会社も違う。

窓口が違うのか。

えーと、商船三井のさんふらわあは、入り口を入ってまっすぐか。

なるほど、苫小牧フェリーターミナルって、複数のフェリー会社が入っているのか。

そういえば、大洗フェリーターミナルに行ったとき、やけに商船三井アピールを大々的に展開しているなと思ったら、「大洗〜苫小牧」のフェリー航路がさんふらわあ一択だったからか。

っていうか、それを下調べのときにいの一番で得た知識だったことをすっかり忘れていた。

さんふらわあの受付の人に声をかけると、乗船手続きの開始時間はあと1時間後ですと。そうなのか。

2Fが待合室になっており、そこで時間まで待機できるということで2Fへと上がった。


ほー、待合室はこうなっているのか、広々としてるな。

夕方便できたときはそのまま建物の外のバス停のりばへと一直線したため、こっちに寄ることはなかったが、こうなっていたとは。


待ち合い席はガラガラなので、荷物一式を置く。


土産屋などがある。

ここで待ち時間の合間に腹ごしらえを済ますことができるんだなと。

最初の最初の下調べ時に、夕方便と深夜便の違いについて多少なりとも調べていたことを思い出した。

深夜便のフェリーにはレストランがなく、代わりにお湯や電子レンジ、カップ麺の自販機といった食堂スペースはあると。

深夜便を利用する人は事前に食事は購入しておくことをオススメするといったことが深夜便経験者のコメントで書いてあった。

軽食になりそうなものを少し買っておくことにした。


無難にいかめしを買った。


北海道出身者いわく、「よいとまけ」というのが美味しいらしいと。

北海道出身者いわく、「わかさいも」というのも美味しいらしいと。


あれこれと、軽食になりそうなものを少し買っておくことにした。

7/10.フェリー乗船(苫小牧フェリーターミナル)

・乗船手続き
・寝床確認
・さてさて、一人船舶ツアー(深夜便)
・やっぱり風呂
・やっぱり風呂からの食事

やっと時間がきた、ほどほどに長かった。

フェリーターミナル休憩を十分に堪能できたといえば、幾ばくか聞こえはいいのかもしれないけど、このあと、深夜便のフェリー内でものんびりできる時間はあるんだろうなと思うと、まあ、なんていうかね。

ただ、フェリーターミナル内は当然、ネットがバリバリ使えるのでポータブル充電器を活用しつつ、普段のネット閲覧の使い方をした。

とはいえ、あとは帰るだけだから、とくにこれといって調べることもなかった。

それで、また1Fへと降りて窓口を見てみると、もうすでに5,6人が並んでいた。いつの間に。

5,6人ということは、行きの窓口を同じ現象が発生しており、一人の説明に2,3人となり、自分の番がくるまで10分ちょっとは待つこととなった。

ただ、窓口の手続きが終わると、同じようにバーコード付きの乗船カードを渡されて、もうフェリーのほうへは乗船できますよと言われた。そこの流れは同じなのねと。

で、2Fにあがり、数時間前に出てきたのと同じ通路を今度は反対に向かっていくこととなった。

今度は長い距離を歩くというのは想定済みのため、無心でボーディングブリッジ内を早歩きをすることにした。やはり長い。


船体の入り口付近で振り返った写真。

船体入り口の真横からの写真。

夕方便と違うところは、深夜便のフェリーに近づいたあたり、というかフェリーに乗船した直後の通路が狭かったこと。

これ、ちょっと特大サイズのスーツケースとかだとつっかえてしまうような箇所があった。

で、階段を上がるとフェリー船内の入り口というかラウンジに到着。

これが深夜便か。こじんまりとしてる。

あまりもにもこじんまりとしてるのと、あとからも入ってる人が何人かいたので写真を撮るのをためらった。

夕方便のときのような奥行き感のある空間設計ではないなと。


深夜便フェリーの廊下というか通路。夕方便よりも狭い。

とはいえ、夕方便にはない深夜便ならではの味わい深さというのは入ってすぐに感じられた。要するにボロい。


・乗船手続き
・寝床確認

・さてさて、一人船舶ツアー(深夜便)
・やっぱり風呂
・やっぱり風呂からの食事


こここは夕方便と同じで客室の各区画がブロック別に別れているけど、1ブロックは4室ほどと少なめになってるのか。

通路は手狭ではあるが、客室内を歩く距離や人数が少ない短いというのはこれはこれで楽な面もある。

ここが深夜便の寝床か。

枕とシーツはあるけど、使い捨てスリッパはないのか。

夕方便のコンフォート席では用意されてたけど、使わずにそのまま置いてきたのよね。持ち帰っていたらここで活用できたなと。

この船内の感じだと、そもそも使いそうで使わないか。

そして、天井が高い。

そして部屋が暗い。


電源コンセントが一つと蛍光灯、小物置き場。


そしてなぜか引き出しがある。多分これはあまり使ってはいけないと思う。

なぜなら、忘れ物の一因になるから。

写真を撮るのを忘れたけど、蛍光灯と反対側には折りたたみの簡易物置机があり、それがとても便利だった。

深夜便の部屋のいいところは天井が高いということ以外にも、外側の窓部屋なら部屋内でも電波が届くというのが地味によい。

これも、出航して数時間後にはどこにいても繋がりにくくはなるんだろうけど。

奥の窓側を見てみると、カーテンがしっかりと巻き込まれている。

これか、窓口で「深夜はカーテンを開けないでください」と言ってのは。

現象としては、車の深夜ドライブで室内灯をつけて中を明るくすると前が見づらくなるのと同じことよねと。

とりあえず荷物置いて、風呂に入るまえに軽く散策するか。


・乗船手続き
・寝床確認
・さてさて、一人船舶ツアー(深夜便)
・やっぱり風呂
・やっぱり風呂からの食事

デッキには出られるけど、1,2分もいれば十分。いや1分ももたないかも。

深夜便のフェリーすべてにおいて言えることは、中も外も味わい深いということ。

ボロいっていうよりも、もとから観光用ではなく仕事で利用する人のためにある船という感じ。



ちょっとした談笑的な要素は垣間見えつつも、4,5人でちょっとしたワイワイガヤガヤをできるっていう感じではないなと。

騒ぐのは夕方便でもダメだけど、深夜便はとくに静寂さを求める人の比率がグッと高くなる。

でも、見方を変えれば、夕方便よりも人は少ないために着飾ることをしなくてもいいというのがある。

ヨレヨレのTシャツでうろついていても、それぐらいまでなら許容範囲だと思う。ただ、使い捨てスリッパでの船内歩行はダメだと多分、指摘が入ると思う。でも、サンダル姿の人がいて、それぐらいまでは許容範囲なのかもしれない。

・乗船手続き
・寝床確認
・さてさて、一人船舶ツアー(深夜便)
・やっぱり風呂
・やっぱり風呂からの食事

脱衣場は狭く、コインロッカーもまったくもって機能していないので、貴重品を入れておくことはしないほうがいい。

一方、浴室内は十分。ちょっとした古びた下町の銭湯よりかはキレイさはある。手頃なミニサウナもある。

そして窓が大きい。もちろん外は暗くて何一つ海の景色は見えないけど。

乗り物内の湯船に浸かるというのがいつしても良い。

・乗船手続き
・寝床確認
・さてさて、一人船舶ツアー(深夜便)
・やっぱり風呂

・やっぱり風呂からの食事

で、ここは夕方便と同じ流れで、ブロックの部屋へ戻り、トートバッグの中身をお風呂セットから軽食というか深夜食へと入れ直す。

そして上の階段を上り、食堂ホールへと向かう。


すべてテーブル付き席というのがありがたい。

イスやテーブルが一般的なサイズや高さで、ローチェアでもなければ小さめの丸テーブルでもないのが嬉しい。

もうすでに何名かは同じように軽食をとっている人がいた。夜型の人とかにとってはいまが夕食時だったりもするよねと。

食堂ホールの窓もカーテンがちゃんと引かれている。

夕方便のフェリーのラウンジはイスに座ってひたすらダラっとする分にはいいんだろうけど、それしかできない空間デザインになっていて、こういう食堂ホール的な多目的スペースがここまで広くなくてもいいから、あったら良かったなと思った。

テーブルがあるというのは、ちょっとした手作業をしたい身にとってはかなりありがたい。

で、お風呂にも入ったし、深夜食も終えた。

でもフェリーはまだ出航していない。


8/10.フェリー泊(深夜便)

・出航してる
・目覚めの朝
・軽食、朝風呂、朝食
・昼食
・天候悪化
・もしかして、船酔い
・一旦、仮眠
・少し回復
・到着まであと4時間  (夕方便では一回も使わなかったノートPCが大活躍)
・到着まであと3時間
・ラストの風呂とサウナ
・嵐を呼ぶ男

小腹も満たし何もすることがなくなり、心なしか食堂にいる人も片手で数えるほどになり、ここらで客室へ戻りベッドで横になることにした。

まだ、スマホの電波は通ってる。これならYoutubeを見ながら寝落ちすることも可能。

こういうところは、深夜便のほうが東京と同じ睡眠習慣ができるのかなと。

そうこうとベッドで横になっている内に、なんかフェリーが動き始めていたと思う。

船体の音が変わったというか規則的になったというか、はたまた揺れが出てきたのかなにかが変わったという感じがした。


フェリー泊、2回目にして身についた特殊能力なのかもしれない。

そんなことをわずかに考えながら眠りにつけることが、フェリー泊の魅力なのかもしれない。


・出航してる
・目覚めの朝
・軽食、朝風呂、朝食
・昼食
・天候悪化
・もしかして、船酔い
・一旦、仮眠
・少し回復
・到着まであと4時間  (夕方便では一回も使わなかったノートPCが大活躍)
・到着まであと3時間
・ラストの風呂とサウナ
・嵐を呼ぶ男

前日の朝、夕方便の翌日と同じく目覚めは快適だった。

とは言っても、睡眠時間は5時間ほどか。これも夕方便と同じくらいだな。

普段よりも短めではあるけど、このあともほぼ丸一日、フェリーの船体以上の距離を歩くことはなく、ただ、目的地の大洗港に到着するためだけなら、十分な睡眠時間。

・出航してる
・目覚めの朝
・軽食、朝風呂、朝食
・昼食
・天候悪化
・もしかして、船酔い
・一旦、仮眠
・少し回復
・到着まであと4時間  (夕方便では一回も使わなかったノートPCが大活躍)
・到着まであと3時間
・ラストの風呂とサウナ
・嵐を呼ぶ男

さて、深夜便の朝だ。

これも流れは夕方便と同じ。違うのは深夜便にはレストランがないために当然、朝食バイキングとなるものもない。

なので、朝食を分割して取ることにした。朝風呂の前に軽食を取ることにした。


食堂ホールへ向かってみると、明るい。カーテンが開いてあるのか。


軽食だから、苫小牧のコンビニで買っておいたバナナ1本と自販機で売ってたカフェオレ。

全体的には雨雲ではあるものの、雲の切れ間からはすこし晴れ間も見えた。
このぐらいの明るさだと、日差しが眩しいといった感じではなくほどよい明るさで、これはこれで快適。

さて、朝風呂、開始時間になった。

夕方便と違って、利用者は2人程で、ほぼ貸し切り状態。

起床してから1時間、軽食後から30分ほど経っており、体調も問題ないことから、サウナを利用することにした。

中は誰もいない。貸し切りサウナというかプライベートサウナ状態。とても快適。
とくにいま流行りの整うことをしたいわけでもないので、適度に水風呂を利用しつつ、10分以内の利用時間に留めた。

やはり、サウナを利用すると、心なしかスッキリとする。

たんに前日の苫小牧の飲食店でのアルコールが抜けてきた影響かもしれないけど、ほかにも湯船に長湯するよりもサウナを適度に利用するほうが皮脂が奪われにくく肌がガサついたりしにくかったりするのも、スッキリ感へとつながっているのかもなと。


からの、水分補給がてらの朝食。

キュウリは、先程のバナナ同様に苫小牧のコンビニで買っておいたもの。
そのまま何もつけずに丸かじりする。

バナナのときにも思ったけど、キュウリの青臭い香りがいい刺激になった。

フェリー旅に果物や生野菜などの持参はオススメしたい。とくに深夜便は。

普段なら、この程度の食事は5分以内で完食できるところではあるけど、いまは船旅の最中。何一つ慌てることはない。

スマホの電波は徐々につながりにくくなりはじめている。普段とはなにもかもペースを落として、ゆっくりとのんびりと20分ほどかけて完食した。


・出航してる
・目覚めの朝
・軽食、朝風呂、朝食
・昼食
・天候悪化
・もしかして、船酔い
・一旦、仮眠
・少し回復
・到着まであと4時間  (夕方便では一回も使わなかったノートPCが大活躍)
・到着まであと3時間
・ラストの風呂とサウナ
・嵐を呼ぶ男


午前中は空も明るかったこともあり、デッキに少し出てみたり、フェリー内を改めて散歩してみたりなど、それなりに時間を潰せる要素があった。


からの昼食。
時刻はちょうど12時。

朝食と同じぐらいの分量。もちろん、これもこの分量だけど、15分ぐらいのんびりと時間をかけて食べた。

船の上での食事というのは、ひとつの時間の区切りになる役割みたいなのがある。船の中も外も同じ景色なので、○○前、○○後という役目を果たしてくれるのがこういう食事にあたるんだろうなと。

・出航してる
・目覚めの朝
・軽食、朝風呂、朝食
・昼食
・天候悪化
・もしかして、船酔い
・一旦、仮眠
・少し回復
・到着まであと4時間  (夕方便では一回も使わなかったノートPCが大活躍)
・到着まであと3時間
・ラストの風呂とサウナ
・嵐を呼ぶ男


昼食後、しばらくしてから、窓の外が薄暗くなったなと。

太陽がフェリーの真上にきたからというわけではなく、たんに雨雲エリアに突入したなと。
デッキに出てみると、なにげに雨風が強い。

それと併せて、フェリーの横揺れも大きくなった。

・出航してる
・目覚めの朝
・軽食、朝風呂、朝食
・昼食
・天候悪化
・もしかして、船酔い
・一旦、仮眠
・少し回復
・到着まであと4時間  (夕方便では一回も使わなかったノートPCが大活躍)
・到着まであと3時間
・ラストの風呂とサウナ
・嵐を呼ぶ男

1時間以上もずっと身体が揺れていると、まぁ船酔い気味にはなりつつある。

気分が悪くなるほどではないけど、朝の目覚めのときのような、体調が優れている状態というほどではなくなる。

食事も軽めでアルコールも、カフェインもほぼ摂取していないが、揺れだけでなく気圧的なことも影響したりするのかなと。

フェリーの独特な乗り物酔いというのは、これはこれでフェリー泊ならではだなと、少し楽しみつつも、いつか晴天で波が穏やかなフェリー泊をしてみたいなと思った。


・出航してる
・目覚めの朝
・軽食、朝風呂、朝食
・昼食
・天候悪化
・もしかして、船酔い
・一旦、仮眠
・少し回復
・到着まであと4時間  (夕方便では一回も使わなかったノートPCが大活躍)
・到着まであと3時間
・ラストの風呂とサウナ
・嵐を呼ぶ男

幸い、フェリー泊というのは、自分専用のベッドがある。
到着するまで好きなだけ横になって寝ることができる。

一旦、船酔いがひどくならないのを防止するために、早めに横になって仮眠することにした。


・出航してる
・目覚めの朝
・軽食、朝風呂、朝食
・昼食
・天候悪化
・もしかして、船酔い
・一旦、仮眠
・少し回復
・到着まであと4時間  (夕方便では一回も使わなかったノートPCが大活躍)
・到着まであと3時間
・ラストの風呂とサウナ
・嵐を呼ぶ男

仮眠といっても30分も寝ていなかった。

別に、気分とかの感情面ではなく自律神経の対処であって、身体に疲労があるわけではないから、そんなもんだよなと。

あと、いま寝入ってしまうと、大洗港についてから東京駅まで戻る間を持て余してしまう。

東京駅へ戻るルートもただひたすら乗り物に乗っているだけであるのは目に見えているから、少しはボーッとできるような疲労感があったほうがいいと判断し、この後はずっと起きていることにした。

・出航してる
・目覚めの朝
・軽食、朝風呂、朝食
・昼食
・天候悪化
・もしかして、船酔い
・一旦、仮眠
・少し回復
・到着まであと4時間  (夕方便では一回も使わなかったノートPCが大活躍)
・到着まであと3時間
・ラストの風呂とサウナ
・嵐を呼ぶ男



ここで、夕方便では一回も使わなかったノートPCを触ることにした。
このフェリー泊のブログ記事の見出しを書くことにした。


・出航してる
・目覚めの朝
・軽食、朝風呂、朝食
・昼食
・天候悪化
・もしかして、船酔い
・一旦、仮眠
・少し回復
・到着まであと4時間  (夕方便では一回も使わなかったノートPCが大活躍)
・到着まであと3時間
・ラストの風呂とサウナ
・嵐を呼ぶ男


あらためて、乗り物内に大きなテーブルがあるというのはいい。コワーキングスペース的な使い方ができる。

とはいえ、フェリー内でノートPCを画面を見続けられるのも1時間が限度だなと。

文字を書くという筆記よりかは、タイピングのほうがはるかに楽ではあるけれど、とはいえ、文字を見るという、なにか一点に目線を集中するという行為は同じ。

やはり乗り物内でなにか小さなものに集中するというのは肌に合わない。

・出航してる
・目覚めの朝
・軽食、朝風呂、朝食
・昼食
・天候悪化
・もしかして、船酔い
・一旦、仮眠
・少し回復
・到着まであと4時間  (夕方便では一回も使わなかったノートPCが大活躍)
・到着まであと3時間
・ラストの風呂とサウナ
・嵐を呼ぶ男

ノートPCの画面を見ていたというのもあるが、それ以上に朝から午後のいままで、ほぼほぼ座りっぱなしの姿勢だったというのもを影響してて、夕方前のここらで気分転換をしたくなった。


気分転換といえば、浴場の風呂とサウナ。

やはり、スッキリする。

・出航してる
・目覚めの朝
・軽食、朝風呂、朝食
・昼食
・天候悪化
・もしかして、船酔い
・一旦、仮眠
・少し回復
・到着まであと4時間  (夕方便では一回も使わなかったノートPCが大活躍)
・到着まであと3時間
・ラストの風呂とサウナ
・嵐を呼ぶ男

天気は相変わらず悪天候のまま、雨風は止んだりしても風がとにかく強い。

この時点になって、ようやくというか今更ながら、頭に浮かんだフレーズがある。

「嵐を呼ぶ男」

でも正直、嵐のときはフェリーは欠航するし、いまの人にとっては嵐といえば石原裕次郎ではなく、ジャニーズ事務所のグループのことだよなと。


そういえば、小樽の「石原裕次郎記念館」は閉館したけど、代わりに「石原裕次郎オンライン記念館」というサイトが出来ていたことにいま知った。

9/10.フェリー下船(大洗フェリーターミナル)

・下船準備
・帰路(大洗フェリーターミナルから水戸駅)
・帰路(水戸駅から東京駅)

港に到着まであと1時間、もう十分だ。

ベッドにある荷物をまとめてバッグに入れ荷詰めを終了した。

そのままバッグごと持って食堂へと向かって、待機することにした。

多分、この深夜便で下船準備を始めたの自分が一番だったのかもしれない。


そして、ここでおやつというか軽食。
少し甘いものと脂っこいものを食べる。

そうこうしている内に、到着時刻、入り口の前に向かうと、バイクのヘルメットを持った人などがチラホラと現れてきた。

例のごとく、乗船カードをバーゴードスキャンされる。

そして、徒歩とバイク・車の2組に出口が分かれるように案内される。
からの、タラップの準備などで15分ほど入り口ドアの前で待機する。

下船準備が可能のアナウンスがされると、バッグを持ってフェリーを後にした。

・下船準備
・帰路(大洗フェリーターミナルから水戸駅)
・帰路(水戸駅から東京駅)

フェリーから大洗フェリーターミナルの建物内までは歩く距離が短くてよい。


そして、建物入り口に着くと、最初に夕方便で来たときとは打って変わって人がいない。ほぼ無人状態。


とりあえず、建物出て目の前にある水戸駅行きのバスの停留所の時刻表を確認してみる。
30分ちょっと待ち時間があるな。待つしかないよなと。
同じように深夜便からバス待ちの人が2人いた。
やはり、こんなものか。

でも、他に1組2組は徒歩の人たちがいたけど、それらしき人たちが見えなかったな。

無料の屋外駐車場があって、ここに自家用車でも置きっぱなしにてでもしたのかなと思ったけど、フェリーターミナルまで車で来て、車を置きっぱなしにするメリットもさしてないし、そもそもこんなほぼ真っ暗で人気もない場所に数日、放置しておくとか車上荒らしホイホイ以外なにものでもないよなと。でも、タクシーを利用した気配もないなと。

多分、歩いてどこかにいったか、事前に知り合いの車などが待機していたのかもしれないなと。

で、そんなことを考えるぐらいには、待ち時間がある。


外は暗いし、また再度、建物の中に入って、フェリーの模型なんかを撮ったりしちゃう。


個室のバルコニー席とかこういう感じか。


目の前でフェリーを見てみると、当然、その大きさに驚くものの、いざ大海というか大海原へと出てみると、逆にその小ささを実感するようになる。



となると、現在、地球上で最大の生物であるシロナガスクジラはこのフェリーの1/6のサイズなわけで、海の生き物がもっともっと増えていないとおかしいのかもなと思った。海洋資源は大事にしたいねと。

で、そんなこんなでようやく水戸駅行きのバスがきた。
無人かと思ったら、地元客らしきひとが1組乗っていた。
時間帯的にはまだまだ遊べる時間だよなと。

水戸駅に到着、バスを下車するときに乗車賃を支払うのだが、ICカードは非対応で小銭を用意しておらず、まさかのお釣りが貰えないという。

まさか、北海道の地ではなく、この茨城県の地でキャッシュレス決済非対応の洗礼を受けるとは。それもほぼ旅の最後で。

やはり旅は家に帰るまでは油断は禁物だなと。

・下船準備
・帰路(大洗フェリーターミナルから水戸駅)
・帰路(水戸駅から東京駅)

JR水戸駅に着いた。

水戸駅から東京駅への夜の高速バスはあるのだが、今回のような深夜便の場合だとバスが水戸駅に着く前に出発してしまうためにちょっと間に合わない。

交通費をとにかく安く抑えたい人には残念であるけれど、そもそも、宿泊代込みのフェリーの深夜便を利用してる時点で、十分、節約はできてるほうだと思う。


夜ではあるものの、連休中ということもあってか駅ターミナル内はひとけが多い。

時間的にちょうど午後9時を過ぎたあたりで、テナントのシャッターが閉まれた直後だった。

さて、東京駅への帰路は、ここは謙虚に駅員さんに訊くことにしよう。

電光掲示板に表示されているように、新幹線じゃなくて特急一択か。なるほど。


久しぶりに見る画面だな。


とりあえず発券機で乗車券を買う。東京駅までと。

まだ、時間があるな、空いてるテナントは。マクドナルドがあるか。
ちょうどいまやってる期間限定メニューは、、、よし、ビッグマックにするか。ポテトは匂いがキツいから単品にするか。
あと、マックシェイクぐらいは月見のやつにするか。

さて、遅めの夕食も買って、乗車券を改札に通して、目的のホームへと向かう。
少し待機してると、スーツケースをもった人たちが徐々に増えてくる。みな東京方面へと向かうのだろうなと。

どこらへんを旅行してたのかな。


しかし、電車がこない。

到着時刻まで1分切ってるのにこない。

もしかしてホーム番号を間違えたのかもと不安になってきた。
フェリーなら1時間半前には乗船できるのにと。

で、時間通りにきた。
電車って時間通りにくるのか。

そして乗車して1分足らずで発車した。


同じ日本という国にある乗り物でも、こうも運航/運航形態が違うものかと感動すら覚えた。

でも、これだけ合理的だと、そりゃあ1時間に何便も送ることが可能だなと。
便利ではあるけれど、時間の流れは日常やビジネスと変わらないなと思った。
合理性と画一的な管理社会と紙一重だなと。
逆もまた真なりで、不合理や不便なのと風情や趣きもまた紙一重なんだろうなと。


あの、時速500km運行をするリニアモーターカーですら、ネット接続が可能になるかも言われてるそんな中、このご時世、ネット環境がいったん全滅になる乗り物というのもパッと見ではフェリーぐらいなものだろうなと。

そして、電車はとにかく早い。快適。安全。ネット接続ができる。

フェリーだけではなくバスなどと比較してみても、やはり料金が高いだけのメリットはある。


本日、最後の食事。まだ温かい。テーブルが小さい。

ターミナル駅は、ファストフードがあったりしてそれはそれで便利だけど、これも旅情感とかのトレードオフだよなと。

夜の便の東京行きというのは、とにかく東京に近づくにつれて車窓の景色が眩しくなってくる。


で、東京人の心の故郷、東京駅に到着。


まずは、ケガや病気もなく無事について何よりという感想。

そして、もう夜も遅くなりつつあるのに、どこを見渡してみても人だらけ。
多分、今回の旅で一番の人混みを見てる。確実に苫小牧のMEGA・ドンキホーテの数倍の人はいる。

そんな東京駅をすぐに後にして、帰路は同じJRだからそのまま乗り換えて最寄り駅に到着。
特急列車の乗車券を改札に入れる。と、エラーになって通行できない。

当然よねと。東京駅まで行きの切符なんだからと。

駅員さんに事情を説明すると、同一料金内的なことで乗車券は回収されてゲートが開いた。

これ、数年前にもまったく同じようなことしたなと。ということは、数年振りか。
そんなこんなで、旅は家に帰るまでは油断は禁物だなと。最後の最後でも発生した。

10/10.結びにかえて



・メリット / デメリット

船旅、フェリー泊のメリット、デメリットを自分なりに書き出してみる。

メリット
  • 移動と宿泊がセットになってる。宿の手配が不要。これについては、寝台列車や飛行機のロングフライトなども同様ではありつつも、低価格でホテル同等の寝室スペースを提供できるのはフェリーだけ

  • さすがに新幹線や飛行機に、食堂・浴場・コインランドリー・小さいながらもドッグランと、その他のフリースペースまで込みなのはフェリーだけ。100年後ぐらいに宇宙旅行が可能になったら、宇宙船が同等の機能を有するかもしれないけど

  • 時の進み方と乗客の行動変容。フワッとした説明なため後述

  • 乗船するワクワク感と下船したときの寂しさと地上への安心感。船の上=海の上。そして地上以外で長時間、自由に動き回れるのはフェリーだけ。

デメリット

  • 脱出不能。電車、飛行機も同様だけど、長時間に渡ってというのはフェリー泊が最大。そして、飛行機ほどには短時間で経路変更して立ち寄ることはできない。

  • 船酔い。飛行機の突発的な揺れとは違い、穏やかな内海ではない限り、船の揺れというのは消えることはない。

  • ネット環境。実質、快適につながるのは出航の2〜3時間と到着の1時間前ほど(気候条件が晴天やドコモならもっと繋がりやすいのかもしれない)

  • 原油価格高騰、原材料費高騰、インフレリスク、あとパンデミック。これは世界情勢によるものだから個人どうこうによるメリット・デメリット要素ではないけど、あるよねと。

  • 港と徒歩。やはり、港を散策してて楽しいのは神戸と横浜、小樽ぐらいなのかな?それを除いて、港というのは都市部から離れているから、バイク・車ユーザーではない徒歩ユーザーにとっては交通アクセスに制約がある。

  • 体験記の共有。まだまだ、船旅・フェリー泊の経験者が少ない。旅の説明の前に、港、フェリー、フェリー会社そのものから説明することが必要となってくる。釣りが趣味の人で漁船や小型クルーザーに乗ったことがある人でも、フェリー泊というのはまだという人もたくさんいる。
・フェリーならではの規律と協調


なんとなく思ったことで、多分、船旅には4つのゾーンが存在し、かつフェリー内のルール、海の上という支配空間も相まって通常の旅情とは違う特殊性を醸し出してる。
  • 食事
  • 入浴
  • 睡眠
  • 休憩

これらが、集団行動的でもなければ完全な自由行動でもないために、乗客に独特の規律と協調をもたらしている。
無理やり例えるなら、高速道路でのSA/PA、空港のラウンジ空間がそのまま目的地へまでと継続されて向かって移動している感じ。

・ダウナー系が見える場所

船酔いが発生したらそれはそれで楽しむ機会でもある。
大の大人が憂鬱な気分ながらも、先の規律と協調が垣間見える場所というのは、パッと思いつくかぎりは下記の5つぐらいかもしれない。

  • 病院・警察・ハローワーク
  • 遊園地の絶叫アトラクション
  • 上映作品がつまらなかったときの映画館
  • 週末の朝、都内の繁華街
  • 大食いチャレンジ店

ダウナー系、気だるい大人を見たくなったら、荒れ模様のフェリー泊をオススメしたい。
まず間違いなく、一人や二人を見つけることができる。ただし、自分がその対象者になる可能性もある。

・普段できることしか船上ではできない

フェリーに乗って数時間後に気付いたことがこれ。

フェリーに乗ったからといってなにか新しいことや特別なことができるわけではない。
少し内省的になったり逆に社交的になったりはするかもしれないが、その程度かなと。

人によると思うが、ネット環境から離れ、ある程度のまとまった時間が取れたからといって、なにかに集中できるというわけでもなかった。

今回、とくにフェリー泊そのものに焦点をあてた旅であっても、こんな感じだったなと。

逆に文字書きはやりづらかったが、それでも不可能ではないし、晴天に恵まれていたら意外と手先を使う作業系はできるのかもしれない。

ただし夕方便はテーブルが小さくそこが難点ではあるけれど。ホントにこれは改善してほしい。

テーブルがほしいひとは個室を利用しろということなんだろうけど、深夜便の食堂の1/4でいいからカウンターテーブルのスペースがあれば。
それかレストランの一部をカフェスペースとして常時とまではいかなくてもゆとりある時間で利用できるようにしてほしい。


・移動そのものが旅となる

船旅/フェリー泊は、観光地に向かうだけの旅ではなく、移動そのものが旅となる道中記の側面がある。

今回の旅の目的は前編の冒頭にも書いていたように、初めてのフェリー泊というのが第一にあり、どんなにフェリー素人、旅行初心者の自分であっても、とにかくそれだけは「まずは」達成しておこう。あとはオマケでもうけものというのは常に念頭にあった。

札幌、小樽、新潟に行ったら行ったで、「せっかく」「わざわざ」「どうせなら」あれもこれもと焼け太り状態になってしまう可能性がある。

「マイナスの美学」「一機能、一プロダクト」の精神みたいなのを目指してるわけでもなく、結果としてそうなってみてるのもいいよねと。

これで、一輪挿しの旅行は終了と。  


「一華開五葉 結果自然成」


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