著作権は大事ですが、日本も終戦直後は著作権無視の状況でした。でも進駐軍の指導で、米国の音楽を演奏するときには知財のルールをきちんと守るように指導された。だから日本は、世界で最も著作権を守る国になったんです。
CDを売ってビジネスをしようとは考えない。新譜の段階でPVを無料でネットで流してしまう。
アニソンのイベントでは物販会場が大きなスペースを占める。さらに、マスコミの手を借りずにライブチケットを完売させるK-POPグループ。
今、音楽業界では商品の売れ方に大きな変化が生じている。
この厳しい状況では、自分たちがやってきたビジネスモデルを否定しないと売れるものは作れません。とても苦しいところにきています。
でもレコード会社は“音楽”をやろうとしている。僕も音楽は大好きだけど、“音楽という季節”は終わったと思います。音楽を否定はしません。ただ、それだけだと、レコード会社は1,000人規模で社員を雇っていたら続かない。
「音楽だけの時代は過ぎ去った」ということ
ここ数年、アニメのイベントがとても盛り上がっていますよね?アニソンの歌手がステージで歌うのをアニメ業界ではこれを「コンサート」とは呼ばない。「イベント」だそうです。
この前、アミューズの大里洋吉 最高顧問と、東方神起や少女時代といったS.M.エンタテインメント所属アーティストが総出演するイベント「SMタウンライブ」を見ていました。大里さんが「バンドはどこ?」って聞くので、「いないよ」って教えてあげました(笑)。だから3時間で60曲もの歌を披露できるわけです。国立代々木競技場第一体育館が満員だったから、1万2,000人くらい入っていた。それをバンドなしでやっちゃう。
ヤマハが楽器メーカーとして「子どもにもっと音楽を」と楽器を売り込んだからこそ、音楽が日本に定着した。一方、中国にも韓国にも楽器メーカーはなかった。だから中国でも韓国でもメジャーなバンドが少ない。それは極端にいうと“音楽がない”ということです。
その代わり、彼らにはコンピュータという武器があります。今、アジアでは楽器を使わずに曲を作っているわけです。基本的には、映像が9割で、それを生かすために斬新な音が1割ついているという新しいエンタテインメントです。K-POPは詞なんて二の次でしょう(笑)? でもそれが日本の若い子にも受けている。センスは抜群だものね。
AKB48、アニソン、K-POP…に見る 音楽産業の時代から、“音産業”の時代へ 丸山茂雄 - トレンド - 日経トレンディネット
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20110419/1035257/
0 件のコメント:
コメントを投稿