料飲店は、わざわざまずくする提供方法を続けてきて、最終消費場面で、冷たくしすぎてダメ、熱くしすぎてダメである。もう燗酒を飲まないでくれと店が言っているかのような、手に持てない熱さで出てくる。
清酒業界はどう造ったかということばかりをうたって、どう飲んで欲しい、こう飲むとおいしいという情報発信は皆無である。裏ラベルに、飲み頃の温度が二重丸などで表示されているが、冷蔵庫に何分入れたら、電子レンジで何秒加熱したらその温度になるとか、肝心の方法が書かれていないなど、消費者不在の部分が多い。
清酒の飲み方にタブーがたくさんある。 燗酒について普及を進めるのであれば、風景としては湯煎がいいが、家庭で湯煎しないことを考えると、電子レンジで何分という方がよい。
無理やり飲まされて、それ以来清酒を飲むのが嫌になったとか、昔の大人の酔っ払いは清酒を飲んでいるなど、清酒の悪いイメージが残っているので、我々大人がカッコイイ飲み方を見せていく必要がある。“ハレの日”にお酒を飲もうというのは、文化の原点である。
「お酒を語る会」議事要旨 1 日時 平成19年11月2日(金)13:00~15:00 2 場所 関東信越国税局第二会議室
酒類業界では、経営を考える場合に「金額ベースでなく、量ベースの発想」が強い。 つまり「何円売って、何円儲けたか」ではなく、「何石、何リットル、何ケースさばいたか」 を重視するという特性がある。これは、製造業・販売業の発想ではなく、単なる物品 移動業の発想でしかない。
「できるだけ多くの量をさばく」という発想から脱却して、「必要な利益確保のた めに、必要な売上高を確保する」という発想への転換が望まれる。
プロダクト・アウト発想から生まれた商品は、製造する時点で「顧客を選んでし まっている」ため、市場において「顧客に選ばれない」可能性が高い。
我が国の伝統的な酒類である清酒は、ここ数年、出荷量の減少傾向が顕著なだけでなく、20年前から比較してもその軌跡は下降の一途である。
業界の中にいる者は、清酒のことを「清酒とはこういうもの」という古くからの 業界の常識によって規定してしまっている。
日本酒を例に挙げれば、女性や若者が持っているといわれる「臭い」、「甘い/べたべたする」、「中高年の酒」、「太る」等の悪いイメージ
平成12年度研修テキスト 中小酒類製造業の活性化のための アクション・プラン 平成12年11月 国税庁 酒税課
海外で日本のお酒というと、清酒の認識しかありません。どの国に行っても、清酒と焼酎の違いはほとんどおわかりにならないわけです。
焼酎は日本では、経済的で健康にいい、安い酒だということで大変好評をいただいているわけですが、世界のアルコールの範疇からいうと、スピリット類に入って、高い関税と酒税が課けられます。海外では日本と逆転するわけです。
I.実施概要 1. セミナー名:日本食品・農産物 輸出促進セミナー 2. 開催日時:平成 16 年 10 月 6 日(水)14:00~17:00
日本酒、国の名前がお酒の前に付くということは、本当に珍しいことだと思います。 大国アメリカでも“アメリカ酒”は聞いたことがありませんし、“フランス酒”もそうです。
私は日本酒が抱えている一番の問題は、この会場に如実に現れている感じがしています。会場を見ていただきますと、女性の方が余りおりません。また、余り若い方もおりません。
日本人の女性の方は、江戸時代まで余りお酒を飲まなかった。しかし、女性が社会進出するようになってからは、女性の方もお酒を飲むようになってきました。女性の人は男性の人に比べて、アルコール依存症になり易くて、しかも短い期間で臓 器障害を起こし易いと言われております。
飲食店や居酒屋でビール、チュウハイを飲む時に頼むものは、から揚げ、ポテトフライ、枝豆、煮込みなど、そんなに値段の張らないものですが、日本酒を飲むとなると、刺身に何とかと言うとポンポンポンと単価が上がって、割り勘にすると7千円なんて言われて、その分美味しいんですが、ちょっと手が出ないというところがあります。
ビールは10年前、大びんが結構幅を利かせていましたが、今、家庭で大びんを飲む方は大分減りました。350mlだと200円で気軽に買えるところがあって、どうせ飲み切りですから、不味くても、何だ今度の新製品は大したことはないで終わります。日本酒で1升びんを買うとなると、そういうわけにもいきません。
ビールメーカーは、発泡酒だ、第3のビールだと言っても、ビールはけなさない。その辺のバランスが良い。日本酒の場合は、どちらかを悪く言わないと自分が立たない(吟醸酒や純米酒は普通酒より良いと言わないと、吟醸酒や純米酒が引き立たない)みたいな感じがあり、好ましくないと思います。
ビールメーカーは広報の体制がしっかりしていますから、何かビールの記事を書こうと思ったら、電話すれば情報が貰えるので記事が書けます。清酒業界もキチンと窓口を作るべきだと思います。
日本酒は、刺身とか塩辛でも合いますが、チーズとか生クリームを使った料理にもとても合います。日本酒には絶対ダメというタブーが少ない、すごく懐が深いお酒です。
お酒を語る会~有識者によるシンポジウム~」議事要旨 1 日 時 平成18年4月12日(水)14:30~16:00 2 場 所 さいたま新都心合同庁舎1号館 講堂(2階)
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